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固定資産の「取得の日」と「事業の用に供した日」

2018.10.01

 業務の一環で建物や車両などを購入する場合があります。建物や車両を購入した場合、それらの資産の購入費用を一度に費用として処理することは通常出来ません。固定資産として資産計上し、耐用年数に応じて減価償却費を計上することで費用として処理されることになります。

 ところで、税法の規定では減価償却費を計上できるのは、固定資産の「取得の日」ではなく「事業の用に供した日」となっています。つまり、減価償却費の計算の起点は「事業の用に供した日」であるということですね。実際、市販の会計ソフトの減価償却台帳に固定資産を登録する際にも「事業の用に供した日」の登録を求められるのですが、「取得の日」と「事業の用に供した日」には何か違いがあるのでしょうか。

 固定資産の取得の日は、原則として、その固定資産の引渡しを受けた日(引渡しを受けるにあたり、検収する場合には検収終了の日)になります。それに対して、固定資産の事業の用に供した日は、いつでも本来の用途の用に供する状態であり、使用を開始する日を指します。引渡し後に、機械装置の試運転を行う場合や技術者から技術指導を受けてから稼働する場合もありますが、このような場合には試運転や技術指導を受けている段階では、事業の用に供しているとは言えないことになります。

 なお、事業の用に供した日とは、資産を物理的に使用し始めた日のみをいうのではなく、例えば、賃貸マンションの場合には、建物が完成し、現実の入居がなかった場合でも、入居募集を始めていれば、事業の用に供したものと考えられています。

 このように、固定資産の「取得の日」と「事業の用に供した日」には少し違いがあるわけですが、この違いが実務上の取扱いにどのような影響が出るのでしょうか。「取得の日」と「事業の用に供した日」が同じ日の場合には取扱いに影響は出ませんし、同じ日でなかったとしても同じ月であるならば実務上の影響はほぼない考えて良いと思います。減価償却費の計算は月割り計算で行う場合が多いため、「取得の日」と「事業の用に供した日」が同じ月ならば、同額の減価償却費を計上することになるためです。

 しかし、「取得の日」と「事業の用に供した日」の違いが大きな影響を与える場合もあります。その代表例が租税特別措置法の特例を受ける場合です。租税特別措置法には、一定の要件を満たす固定資産を事業の用に供した場合には特別償却又は税額控除を受けられる制度が設けられていますが、この特例を受ける場合には「事業の用に供した日」を慎重に見極める必要があります。過去には、太陽光発電設備を導入して租税特別措置法の特例を受けようとした際に、「事業の用に供した日」について争われた事例も存在します。事業の用に供したか否かは、業種・業態・その資産の構成及び使用の状況を総合的に勘案して判断することになりますので、判断が難しい場合には税理士に相談すべきでしょう。

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