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相続税負担軽減措置を会計検査院がチェック!

2017.12.01

会計検査院は、平成29年11月29日に租税特別措置(相続税関係)の適用状況等について国会及び内閣への随時報告を行いました。報告内容は、会計検査院のHP上でも確認できますが、具体的には相続税の負担軽減措置である小規模宅地等の特例、農地の相続税納税猶予制度、非上場株式の納税猶予制度(事業承継税制)について報告がなされています。

小規模宅地等の特例は、事業用又は居住用宅地等の相続税の課税価格を軽減することで相続人の事業又は居住の継続等に配慮することを目的とした制度ですが、相続により取得した土地等の財産を相続税の申告期限(相続開始日の翌日から10か月)の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していた2,907人について適用状況をみると、243人が小規模宅地等の特例を適用を受けており、その243人が譲渡した土地等273件の申告期限の翌日から譲渡までの期間を確認したところ、相続人が相続税の申告期限の翌日から1年以内に譲渡していたものが163件(うち貸付事業用宅地等は110件)、1か月以内に譲渡していたものも22件(同13件)となっており、政策目的に沿っていないと指摘されています。

農地の相続税納税猶予制度は、相続により承継された農地等が農地等として確実に利用されることを確保するために創設された制度ですが、農業相続人683人が相続により取得した特例農地等の種類別の適用状況をみたところ、市街化区域外の農地等に対する適用面積が過半を占めていたが、納税猶予税額は、市街化区域内の農地等に係るものが全体の96.3%となっていること、三大都市圏特定市以外の市街化区域内にある農地等のみを相続した農業相続人195人については、農業経営を20年継続すれば猶予されていた相続税が免除されることとなっているが、平成24年簡易生命表から平均余命を機械的に試算したところ、20年10か月を上回る者が138人(70.7%)となっていることが報告されています。つまり、これらの者は、相続税を納付することなく特例農地等の譲渡等が可能となることが指摘されています。

また、非上場株式の納税猶予制度(事業承継税制)については、贈与承継会社153件及び承継会社237件について適用状況をみたところ、①事業承継税制の対象となる中小企業者は資本金の額が一定の金額以下であることなどが要件となっているが、資本金の額に対して多額の資本剰余金の額を計上している会社等も見受けられ、最大で資本金の約885倍の資本剰余金が計上されている会社が存在していること、②事業実態がなく単に資産を管理している会社を対象外とするなどのために、資産保有型会社等に該当しないことが要件となっているが、66件の会社については、従業員の数が5人以上であることなどの要件を満たすことから、事業実態がある資産保有型会社として、事業実態に係る資産のみではなく、全ての資産の価額を対象として納税猶予税額を計算し、事業承継税制が適用されていることが報告されています。

いずれの報告内容も、現行の法律の規定に照らして判断すれば合法であり、何も問題ないのですが、法律の制定趣旨に合っていないことから指摘を受けていると思います。これまでも会計検査院の報告内容は、その後の税制改正に影響を与えてきていますので、今後の動向が注目されます。

詳細は、下記リンクをご確認下さい。
会計検査院法第30条の2に基づく国会及び内閣への随時報告(会計検査院)
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/29/h291129.html

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