ブログ【花光慶尚税理士事務所】不動産・相続・事業承継・各種税務申告

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合同会社と事業承継

2017.10.02

法人成りにより節税を図る手法自体は以前より存在していましたが、その際の会社形態として株式会社ではなく合同会社を選択するケースが増加してきています。合同会社の特徴としては、まず出資者の責任が株式会社同様に間接有限責任であることがあげれます。また、会社設立のコストが株式会社の場合と比べ低いこと、決算公告義務がないこと、出資比率と異なる基準で配当することができるなどの特徴があります。このような部分が注目され、合同会社による法人設立が増加しているようです。

そのような便利な合同会社ですが、事業承継の局面ではいくつか注意すべき点があります。例えば、会社法には以下のような条文があります。

<会社法>

(法定退社)
第607条  社員は、前条、第609条第1項、第642条第2項及び第845条の場合のほか、次に掲げる事由によって退社する。
一  定款で定めた事由の発生
二  総社員の同意
三  死亡
四  合併(合併により当該法人である社員が消滅する場合に限る。)
五  破産手続開始の決定
六  解散(前二号に掲げる事由によるものを除く。)
七  後見開始の審判を受けたこと。
八  除名
2  持分会社は、その社員が前項第五号から第七号までに掲げる事由の全部又は一部によっては退社しない旨を定めることができる。

(相続及び合併の場合の特則)
第608条  持分会社は、その社員が死亡した場合又は合併により消滅した場合における当該社員の相続人その他の一般承継人が当該社員の持分を承継する旨を定款で定めることができる。

(解散の事由)
第641条  持分会社は、次に掲げる事由によって解散する。
一  定款で定めた存続期間の満了
二  定款で定めた解散の事由の発生
三  総社員の同意
四  社員が欠けたこと。
五  合併(合併により当該持分会社が消滅する場合に限る。)
六  破産手続開始の決定
七  第824条第1項又は第833条第2項の規定による解散を命ずる裁判

これらの条文を見ると、定款で特段の定めがない場合、社員が死亡すると退社扱いになり(第607条三)、その持分は払い戻しされることになります。合同会社を相続人に引き継がせる予定がない場合は構わないかもしれませんが、承継させたい場合はこれでは困ります。また、合同会社の解散事由には社員が欠けたこと(第641条四)というものもあります。つまり、社員が一人しかいない場合に、その社員が死亡してしまうと会社が解散してしまうことになるため事業が継続的できないことになってしまいます。このようなリスクを避けるため、社員の持分を相続人が承継する旨を定款で定めたり(第608条)、社員が二人以上になるよう親族を加えたりという工夫が必要になります。

では、合同会社の社員に相続があった場合、その持分は相続税の計算上はどのように取り扱われるのでしょうか。相続税申告では、社員の持分が払い戻しされるのか、承継されるかで扱いが変わってきます。国税庁HPには、以下の記述があります。

1 持分の払戻しを受ける場合
 持分の払戻請求権として評価し、その価額は、評価すべき持分会社の課税時期における各資産を財産評価基本通達の定めにより評価した価額の合計額から課税時期における各負債の合計額を控除した金額に、持分を乗じて計算した金額となります。
(理由)
 持分の払戻しについては、「退社した社員と持分会社との間の計算は、退社の時における持分会社の財産の状況に従ってしなければならない。」(会社法第611条第2項)とされていることから、持分の払戻請求権として評価します。

2 持分を承継する場合
 取引相場のない株式の評価方法に準じて出資の価額を評価します。
(理由)
 出資持分を承継する場合には、出資として、取引相場のない株式の評価方法に準じて評価します。

会社形態が異なると、それに伴い注意すべき点も変わっていきます。不明な部分がある場合には、専門家に相談することをおすすめいたします。

<参考>持分会社の退社時の出資の評価(国税庁)
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hyoka/13/03.htm

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